ヤンキーは何故、『ヤンキー』と呼ぶのか?
1980年代後半から1990年代ほど、ヤンキーという言葉が日本中に響き渡っていた時代もないだろう。
”なめ猫” という言葉を聞いて、懐かしく思う人もいるはず。
ところで、私たちが何気に使っている「ヤンキー」という言葉。
意味は不良少年・少女あるいは、大人に対してもその類の感じに見えると「ヤンキー」と言うことがあるが、語源を知っているだろうか?
ヤンキーの語源
“ヤンキー”とは、本来は北部アメリカ人を意味する俗語 の「Yankee」だという。
Yankee という言葉は、元々、アメリカのコネチカット州(ニューヨークの北東部)に住むイギリス系移民が、ニューヨークに住むオランダ系移民を呼んだあだ名が語源である。
そのあだ名が Jan Kees(ヤン・キース)。
アメリカ大リーグ(野球)のニューヨーク・ヤンキースというチーム名もここからきている。
イギリス系の移民は ”Kees” の ”-s” を複数形の ”s” だと勘違いし、Yankee が単数形、Yankees が複数形としたようです。
なので、個人を指す場合は Yankee(ヤンキー)なのだ。
日本で何故、「ヤンキー」という言葉が使われた?
「ヤンキー」という言葉が日本で使われるようになったのは、なんと明治時代だという。
文明開化の音がする・・・・という、あの時代です。
ただし、当時は不良少年・少女のことをヤンキーと呼んでいたわけではなさそう。
現在、ヤンキーは周囲の人間も威嚇したりして、いかにも自分が強いという自己主張を全面にだした者を指すことが多いが、元々はアメリカ人を指す言葉で差別用語の1つでもある。
昭和の戦前・戦後に、アメリカ人のことを「アメ公」という言葉が使われていたが、同じようなものです。
元々アメリカ人をヤンキーと呼ぶが、アメ公と区別してそれが転じて、不良少年・少女をヤンキーと軽蔑する言葉として使われるようになったのかもしれません。
ちなみに、アメ公に類似した差別用語として、先公(先生のこと)という悪い言葉も学校で使われていました。
ヤンキーの傾向と変化
ヤンキーと聞くと思い出すのは、リーゼントや、すその長い学ラン、女性ならパーマ頭にロングスカートでしょうか。
スケバン刑事を思い出す人もいるんじゃないかな。
その典型的な姿も平成の世ではすっかりと様変わりしているようです。
1990年代以降、ヤンキーが好むものとして、改造した原付やバイク。
あるいは、高級国産車のセダンというのが定番だったが、最近はあまり見なくなったと感じたりしないだろうか?
今は、不良か不良じゃないかは見た目では判断しにくくなってきたようにも思える。
ヤンキーや暴走族と呼ばれる人たちは、1980年代をピークに減少傾向にあるとされる。
その代わり、自身は不良ではないし、不良のような素行をした経験もないが、不良をカッコいいと感じている「にわかヤンキー」みたいな人が潜んでいるとも言われている。
一時期、子供の名前に ”キラキラネーム” と言われる昭和人間からしたらビックリするような名前が流行ったようにも思えるが、もしかすると ”にわかヤンキー” の親が増えたからなのでしょうか?
今後、ヤンキーはどんなふうに変化するのか気になるところです。
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